【私とトルコインターン2006 その5】トルコのアイセック
このインターンを通して、
現地のアイセックを反面教師にして色々学んだ。
この場所を借りて、トルコのアイセックの紹介と私らがもう一度見直さないといけない大事なことについて考えて見たい。
(学生海外インターンシップを仲介する国際規模の学生NPOのアイセックを知らない方は訳のわからない横文字が続くので 不快に思われるかもしれないが、組織のあり方について話してるんだなと、温かい心でお許し願いたい。)
さて。トルコアイセックには、
地域ごとに分かれた5.6個のLC(大学ごとの小規模委員会)があり、それぞれが自前のでかい活動オフィスを持っている。
(執行委員のEB逹は自分用のPCとデスクがあり、会議室もある)
そこには、会議のとき以外はアイセックの誰かが常駐し、研修生は好きなときに訪問できる。パソコンも数台おいてあるので、空いていたら使わせてもらえる。組織構造について見てみると、やっぱりLCP(委員長)がおり、EB(執行部)がいるのだが、EBは全員VP(副委員長)
である。アイセック ブルサは、VPER(外部関係担当)、VPF(経理)、VPICX(研修生受け入れ事業)、VPOGX(研修生送り出し事業)、VPPD(人材育成担当)があり、中でもVPPDはメンバー育成という性質上LCPよりもなまじ影響力が大きい。
そのほかに多いのが、OCP(プロジェクトリーダー)。LCの観光ツアーや、プロジェクト形式の研修、国内会議の運営など様々な企画があるので、絶えずOCPがいっぱいいるのだ。OCPsは普通のメンバーとして位置づけられている。そのほかに、ICXD(受け入れ事業局マネージャー)やOGXD(送り出し事業局マネージャー)がいるが、これらの役割もトルコではすべてのマッチングを一人で担当するだけで、メンバー管理はしないので普通のメンバーという位置づけになる。
活動は完璧な分業制。だから、TNレイズ(新規企業渉外)をする人はずーーっとTNレイズだけ。OCPはそのプロジェクトだけをやる。両XDはマッチングだけをずーっと行う。研修生担当は研修生の世話だけをしている。(その面倒見ている研修生の数が一人のメンバー当たり13や14人の研修生っていう・・・ぎええっ。。)
そして、もちろん国には一つMC(事務局)があるのだが、だいたい各委員会に一名以上のMCメンバーが存在する。(公平性を保つためかなんかわかんないけど)
で、一番日本のアイセックと違うのが・・・・MCの言うことは絶対!!!ということ。
MCがすべてにおいての方針を決め、それにLCPが従い、LCPにEBが従い、EBsにメンバーが従うという徹底したトップダウン形式。絶対服従で文句は言えない。きっとMCが狂ったら、全部狂った組織になるな(笑)。
だから、LC間の研修実現数争いは激しく、LCは極端にMCの自LCに対する批判を恐れるので、MCが視察に来るときなどは、事前に研修生にヒアリングをして不満が出ないように気を配っている。だから、日本のLCP選挙なんて習慣もない。じゃあ、どうやって決めるのか。
その年のLCEBで相談し、LCEBの中から選出する。つまり、自分のLCなのに一般のメンバーには立候補資格がなく、EBにならなければLCPには絶対なれないのだ。
じゃあ、どうやってEBになるのか?その年のLCPに気に入られることだ。選出されたLCPは自分の好きなようにEBを指名、組閣できる。自分の信頼するメンバーで組閣した方が、運営がしやすいからということらしい。ということは、メンバーには、「立候補資格」も「投票権」もないことになる。
ところで、私にはトルコアイセックで大好きになった女の子メンバーが二人いる。バハールとエミネだ。二人は小さい頃からの親友で、同じ高校、同じ大学、同じ19歳、同じ可愛さ、同じ明るくポジティブな性格。
私は出会った時期こそ違えど、二人とも大好きになりどっちの家にも一晩ずつ泊めてもらい、可愛い家族と共に美味しいごはんをご馳走になったり、ふとんの中でアイセックの組織の話を夜遅くまでしたりしてた。
バハールは自分のLCに対して、「OCPもEBに加えるべきだ。一番前線で活動しているメンバーの 声がまったく反映されないのは間違っている。 この会社のような組織が私たちに社員のように働くことを強要し 誰も彼も毎日オフィスでパソコンに向かい詰めになっている。 私はそんな学生らしくない組織はムダに忙しく 退屈でたまらないから、EBになんかなりたくない。」 と憤る。
たしかに、こないだ二回LCミーティングに参加したけど、ふつーに2時間とか セッション休憩はさまんとだらだらやってるから(今度のコングレスで話が上がるからってアイセックXPの理念説明を二時間もされると「うーん・・・」と言いたくなる。コングレスでない人も多いのに なんで全員が完全に理解している必要があるんだろうか。
トルコ語ぶっとおし4時間ミーティングはさすがにアタマ痛い。女の子好きなアイセッカーが通訳してくれてたがそれでもキツかった。)
回り見てると退屈しているメンバーがちらほらいたっけ。LC間の研修実績数の争いも激しくて、ブルサだけでも年間80件とか90件のリアライズを目標にしていて、夏だけでも4、50人の研修生を 呼び込んでいる。
あと、何かしらミーティングを毎日やってるなあ~~。 絶対一日一回はやってるらしいけど、何をやっているのかは不明。
そこで、私が「でもメンバーに発言権を与えるためには、まず誰かがEBやLCPのような発言権を持つ立場になって突破口を開いてあげないと、ただ不満を言うだけじゃ何も変わらないんじゃないかな~?」と聞いてみると「もし、私がEBになってそういう方向性を打ち出したくても 周りのEBが絶対認めてくれないので動けない。
わたしはわざわざ組織内に摩擦を作って孤立したくない。だから、私はOCPという形でよりよいプロジェクトを作ることで、EBsが無視できないような環境を作っていきたい。
ぶっちゃけ、エクスチェンジなんてメンバー限定にして研修生が自分でマッチングやればいいと。研修に行きたい人は必然的にアイセックに入って、何か責任ある経験をしてからいけばより深い経験ができるし、自分でマッチングできるからエクスチェンジ担当者はいらないでしょ。そしたら、プロジェクトをやってるメンバーの意見が大事になってくるじゃない。
OCPがEBsと対等に成るように私は頑張る!そして、トルコの地域のためになることで何かプロジェクトを アイセックとは別に自分の力で立ち上げるの。
アヤ、帰国しても一緒にビジネス考えよう!!!!」と言い切る。感動。うわ~~~~、やっぱり私が好きになるだけのことはある~~っ。。。思想はどうあれ、アツイ!!
エミネのお宅に泊めて貰った時も、同じだった。彼女もEBには絶対なりたくないらしい。「私はEBには絶対なりたくない。毎日朝から晩までオフィスに缶詰になってMCの方針に追従し続けるLCが耐えられない。
学生組織なんだから、もっと学生らしさを出してもいいのに、いまのアイセックは出来もしないのに変なところで片意地張って 企業と対等になろうとしている。EBは頭ばっかり使って動けず 毎日ミーティングばかりだし、やたら忙しくて、無機質でつまらない。アイセックは本来自分が成長できるような出会いがいっぱいのいい組織のはずなのにね。私は小さい頃からリーダーになりたいと思ってきたけれど、ここでは EBやLCPにはなりたくない。プロジェクトリーダーという立場から メンバーの発言権をもっと増していけるようになりたい。 そして、英語をもっと磨いて、親を説得して日本へインターンに行くの☆
その経験を生かして、将来はグローバルに自分のビジネスを立ち上げるの。アヤ、私を待ってて!!」
夜にふとんをかぶりながらしゃべることとしては、熱い熱い熱い~~~~~~☆☆
ちなみに、今二人が取り組んでいるプロジェクトが「ワールドシチズン」。色々な国から学生を集め、チームわけをして色々な地域の高校を回って自分の国の文化紹介をするというもの。
あ~~~~、私も参加したいっ!!!>< 企画しているのを見るととっても楽しそうなの!
ちょうど9月末から開始のプロジェクトで、何人かの研修生(ロシア人やルーマニア人、韓国人などなど)にも会って、すっごく楽しそうでエミネに「アヤ~~そんだけ興味持ってくれるなら残ってやりなよ~~~」って言ってもらったんだけど、現実は悲しいかな、私には卒論がある。
「堪忍やぁ~、、、 私には日本でどーしてもやらなければならないことがあるんやぁ~☆」と言って泣く泣く帰ってきた次第。彼らも日本の変なアイセックメンバーに会えて刺激を受けたと思うが私もすごく刺激を受けた。
彼女達二人に会えてよかった。
現地アイセックに対して目を閉じてしまわなくて良かった、と思った。
そして、彼女逹とは一生の友達になるだろう。会いに行くから会いに来てね☆