2017-09-04

物事の悠大な流れに自分を調和させることを学ぶ〜5ヶ月経って思うこと〜

わらしべライフを実践中のアヤです。

現在、スピーキングが苦手な駆け出しの通訳ガイド(英語・日本語)であり笑、今月東京の添乗研修に参加するかどうか悩んでいる総合ツアコンであり、こないだの旅行業研修を受けてWEBサービスと絡めて旅の新しい受発注業態を奈良で作っていきたいと考えている総合旅行業務取扱管理者でもあります。

ベタベタの旅行業っぽい肩書きですが、前職は全く関係ない、金融サービス業での総合職会社員でした。東京で結局10年暮らしたことになるのかなー。奈良に戻ってきたらもはや大阪よりも東京の方が勝手がわかっていて便利だったりします。今は求職中という位置付けで、自宅の祖父母の介護を手伝いながら実家と地元暮らしに馴染むよう過ごしています。現状では、観光・旅・インバウンド関連の現状の圏内の業務状況や開業状況を調べたり、自身でも地域および奈良県のガイドとして様々なところにできるだけ足を運んだり、様々な人を訪ねたり紹介をしてもらって奈良中南部への興味や関心を広めているところです。いやあ、奈良って単純な観光はすぐに飽きるけど、歴史文化の文脈を丁寧につないであげると本当に奥が深くて面白い。

2017年5月にUターンで戻ってきたのでもはや5ヶ月がたつのですが、田舎暮らしにシフトしてゆったり自分のやりたかったことができるかと思いきや、毎日東京とは別の意味合いで日々苦労しています笑。

一番感じることが、「一つのことをやろうと思ってから体制を整えるまでの時間と労力の大きさ」「同じ世代の人と距離的に結構離れていて気軽に会えない不便さ」「独身で実家に戻ってきている若手の女性があまりいない孤独さ」「今までの経験から新しくビジネスになりそうな匂いを感じることがあるけど、ずーっと会社員だったので、自営業や助成金申請の経験やツテがない。」「リモート体制とネットワーク作りの重要性をあまり理解されていない(属人的)。」「予定が事前にはっきりさせられないことが多い。」「思わぬ認知介護によって自分の動きや生活が大幅に制限されている大変さ」。「ネットで出ていない情報が多すぎて、実際に裁量権や決定権のある人がすぐにわからない。」といったことで、前後左右がよくわからない不安による葛藤が多いです。

要は、今までは簡単に気になることや知りたいことができたら情報蒐集して、すぐに足を運んで友人を作って、プロジェクトを組んで、素敵な仲間に声をかけてみんなで実現していく、自分なりのわらしべコミュニティづくりがある程度完成していたのに、それがこちらでは自分の想いやスケジュールや裁量だけでは物事は進まないし、そもそも素材や人自体もすぐに見つからない。

なので、「自分さえ頑張って裁量を身につければ、最短の時間と最大の行動力である程度なんとかなった」ことが、今は「自分ではもうどうにもコントロールならない」ことが当たり前で、自身の無力さばかりを感じる。天候も介護も工事も全部思い通りに調整できない。家族の面倒を見ていて外に出る機会も自由に取れない、そんな生活がいつまで続くかわからない、使っていいお金もない、相談できる旦那もいない、となると、あまりにも途方のない問題に無気力さばかりが募ってきて、自分一人で奮闘しようと思っても、次第に暖簾に腕押しで何もかもどうにもならない気がして気力がどんどんすり減る。ただし、気持ちがついていけずに日々憂鬱になったからといって、介護をしている手前、自分が体調を崩したり寝込むことは許されない。

そこから「自分は毎日健康で文句も言わず快活な存在であるべき」というプレッシャーと、実際には日々で自身の先の人生の心配どころか、家庭の行く先も見えない状態である不安さの間で、自身の気持ちの乖離の間に罪悪感を感じ、行き場のないストレスが溜まって行く。そして、さらにはそれらの状況が全部自分が納得した上で選択したことであるということ。私が選んだことだから、文句は言わないし言っては行けない。

時には、「あー、もういっそ実家で一人の方がよっぽどマイペースに色々進められてよかった。。。。」とダークサイドな考えに引っ張られることもある笑。正直、関西の都市部で旅行会社に転職した方がどれだけ気楽だったかと思うこともよくある。だけど、そう思っても親の介護は手助けする必要があるので別居はできない。なので自分の頭が家庭に引きずられてしまい、リセットする時間が作れない。

そういうことが募ってくると、だんだん考えること自体が辛くストレスになってくる。そうして、なるべく何も考えないようにして行くと、寝る時間が格段に増える。寝ている間は重い課題について考えなくていいから、何もしなくていいから、寝る。ゴロゴロしている時間も含めると、介護して見張っていない時間は寝てばかり。昔、退職する前に脱サラした人のブログで「自身の生活が確立できない間は、日々寝てばかりいた」という記述を見て、「いくら時間があるからって、焦ってるのにそんなんできるわけないやんか」と陰ながら自分は違うと思っていたけど、実際に自分が経験して見たらよくわかる。表面的には「寝てる」という事実だけなのだけど、実際は心のバランスを壊さないために身体が自然とそうしているということなのだ。

そう考えると、都市部と地域での時間や物事の進み方、作り方、モチベーションのあり方というのは大きく違うんだことを本当に実感する。今までのやり方や心の持ち方じゃダメなんだ。

想い続けて、言い続けて、少しずつじわじわ機会を待って、急がず焦らず頃合いを見る忍耐力をもっと持って、自分が居心地が良い環境を実現できる希望を持って、仕事の準備や留学の夢を最後まで諦めないこと。今が万事だと思わないこと、全てのことが塞翁が馬なので、一時的な良し悪しだけにとらわれないこと。長い目で見ること。いろんな人が働くのを一時的に休んでいるときがあるように、私も今は焦らずに準備していい時間だと割り切ること。そのために、物事や万事の進む方向や力関係を注意深く観察しておくこと。チャンスがあれば、無駄足になったとしてもケチらずに外に出て多くの人や経験に出会うこと。共に目指して行く同志を作ること。自分のことばかり考えていないで周りをよく見て感謝すること、その一方で自分で切り開いて行くという自覚を最後まで忘れないこと。早くうちが、奈良で人や情報が行き来する隊商宿みたいな拠点になってほしいなあ。

10年前にトルコで最初に行くはずだったインターンシップの先がダブルブッキングで入れず、日本とは全く違うイスラム文化圏の中で、言葉もわからないのに自分で求職活動をしていた時にもすごく先が見えずに、自分が恥ずかしくて孤独だったけど、「いつも幸せな自分でありたい」という気持ちが支えになって「帰国」という逃げを踏みとどまらせてくれた。私もまだ半年しか経っていないのに、全てのことをうまくいかせようと思い過ぎなのかもしれない。

地域は地域のやり方を学んで自分の体制を把握する半年だったと思って、下期からは攻めを色々やっていきたい。

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