祇園に行ったら泊まりたいゲストハウス〜フレンズ キョー ホステル〜
祇園といえば、私にとっては一見さんお断り的な老舗の旅館や料亭が連なるイメージであるが、最近は新しいおしゃれな若い人向けのお店やゲストハウスも数多いようだ。
夕方からのゼミの参加で祇園四条にある京都天狼院に参加するために、初めて京都のゲストハウスに宿泊をすることにした。
そこで、いつもお世話になっている予約サイトのBooking.comで良さげなところを探していた時に目に留まったのが、フレンズ キョー ホステルであった。
いつもゲストハウスを探すときは部屋の写真、フロントのチェックイン可能タイム、交通アクセスをチェックするのだが、これらは全く申し分ない。さらに、ホテルの評価やレビューも抜群に良い。
ただし、一つ気になることがある。
普通ゲストハウスのレビューについては、国籍を問わず良い悪いが分類化しやすく、それが客観的な判断の助けになるのだが、ここについては要件での良い悪いではなく、日本人か外国人かによって良い悪いが分かれている。つまり、外国人ウケは良いが日本人ウケが悪いホステルなのだ。
実際にホステルに行ってみると、その理由はすぐにわかった。
オーナーがベトナム人なのである。従業員ももちろんベトナムの人たち。みんな、大学で医学を学んだり、ダブルワークをしているような人もいる。英語は問題ないが、日本語はどこかたどたどしい。しかし、抜群の抱擁的接客と笑顔である。
ホステルに到着すると、まずお茶とお菓子を勧められる。そしてタブレットで住所など宿泊法で最低限必要な記載事項を入力。そのあとはカード決済をしながら、地図をくれたり、Wifiを勧めてくれたり、ストーブの暖かい場所を教えてくれたり、観光案内をしてくれる。漫画も置いてある。すごいホスピタリティだ。少し時間があったので、共有スペースでお茶を飲みながらPCでの作業をしていると、後から来たカナダ人の女の子二人連れが来たので観光地のアクセスについて教えてあげて、その後に英語は苦手な台湾人の女の子が来たので日本のライブについて話す。最後はみんなでお茶とお菓子を楽しみながら言葉を超えて話す。
接客してくれた大学生のベトナム人の男の子と仲良くなったついでに、そのオーナーさんとも気さくに京都の観光事情やベトナム人の滞在事情などの話をしていて、お互いの観光や宿泊のリーフレットを相互設置しましょうとか、そういう話にまでなって楽しくてしょうがなかったのだが、彼からふとこんなことを言われた。
「あなたは日本人らしくないですね。最初バイトの男の子と英語で話しているときには別のアジアの国の人かと思っていました。」
唐突にそんなことを言われ、何か失礼なことをしたんやろかと焦って、「えっ、、どうしてですか???」と聞いてみると
「日本の人はわたしたちや海外の人にそんなに自分からフラットに親しく話しません。あなたはカナダのお客さんや台湾のお客さんやうちのベトナム人スタッフなど等しくみんなとフラットに楽しそうにしゃべっている。それは珍しいと思います。日本のお客さんはスタッフがベトナム人だと、多少の日本語や英語を理解していても見下したり、不快な顔をする人も多いです。」
あーーー、あのレビューのことか。。
フロントスタッフに日本人がいないだけで評価を下げられるこの不合理。しかしそれでも高い評価であるのがすごい。
しかし、本当にコスパもよく雰囲気も良い素敵なゲストハウスなのだ。スタッフがどこの国の人であろうが気にならない人には天国のようなゲストハウスである。一泊2500円が信じられない。
▼ゲストハウス入り口
▼給湯スペース
この反対側に大きなテーブルと大量のタップがあるのでノマドワーカーにも非常に便利。お茶やインスタントではないコーヒー、お菓子などがフリーで置いてくれてある。飲んだ後はカウンターに置いておく形式で洗わなくて良い。
▼屋上
いまは寒いが景色は素晴らしいので夏などはアルコール片手に夜を楽しむのも良い。
▼部屋
大部屋の中にこのようにパーテーションで区切られた個室のようなベッドが置かれている。たいていのドミトリーが二段ベッドで他人のことを気にしなければならないが、これはほぼ狭いシングルベッドのようなものだ。しかも「ふかふか」である。右側にはライトとテーブル、セーフティボックスもある。にくいことにタオルはバスタオルとハンドタオルの二枚用意してくれている。ただし、この角部屋は冬は窓からの冷気が寒いことは注意しておく(パンツやマフラーをカーテンの下に詰めて寝ると冷気が漏れにくくなるのでおすすめである)
▼セーフティボックス
角部屋じゃない人々はこちらに預ける。
▼洗面スペース
右側はトイレとシャワー室。アメニティもある。
▼化粧室
プレス機とドライヤー、クレンジングオイルや化粧用コットンやら、パフやら綿棒やらetc。なんなのこの品揃えは!!
▼素晴らしい品揃え。
▼米軍御用達の耳栓
いびきがうるさい人がいたら、この米軍御用達の強力耳栓が無料で使用できます。私はへたくそだから耳栓をしても途中で出てきちゃうんだけど、ほんとうに密着力が高くて周りの音が全然気になりません。これ、ベトナムから入手しているんだろうか。。宿泊費の元取れるのかなあ。
ただ、ご飯を食べられるところが少ないのが玉に瑕。今回、一人でも入れた美味しいお店を紹介する。
▼musubi cafe
体に優しい素材のカレーセット
一階がカフェになっているゲストハウス。体に優しい素材ばかりを集めて美味しい料理を出してくれる。一人でもふらっと入りやすいところが良い。
▼京都天狼院 バターチキンカレー(元カレー)
スタッフが元彼を振り向かせるために編み出した絶品レシピなので、「元カレー」というそうです。ゼミで行くからには、これは必ず口にしておきたかったので、食べることができて満足。味はバターチキンでも、思ったほど重たくなくて、スパイスの深みがありながらも辛すぎず、口当たりも優しい。これは振り向かない方が悪いわ。
というわけで、ゲストハウス一つでも様々な人間模様が学べることを改めて実感したのでした。ちなみにここで出会った台湾人の女の子は私に年賀状を書いてくれるそうです。これだからゲストハウス巡りはやめられない笑。このゲストハウスはトップレベルに素晴らしいホスピタリティだったので、京都を訪れる際はしょっちゅう泊まりたい笑。