【ウイグル2016.5】いわくつき優等生果実〜コルラ梨〜
ころっと小さく、手のひらサイズのなんだか気品がある果実、コルラ梨。
庫爾勒「コルラ」は、古来より栄えたシルクロードのオアシス都市であり、近年はタリム油田の開発基地としてめまぐるしい発展を遂げている。そういう経済事情もあり、現在は人口のうち漢族が約70%を占めるようになり、それはそれで問題となっている(が話すと複雑なので割愛)。コルラの名はウイグル語で「眺め」を意味するそうだ。
コルラには古くから’庫爾勒香梨’(コルラシャンリー)という優れたナシ品種が栽培されており,梨城と言う異名もあるほどブランドとしても名高い。
コルラ梨との出会い
時季外れだけどそのコルラ梨を、
わたしがー、
カシュガルでーみつけーたー。
(コルラには実際に行ってない)
こちらも新疆フルーツの代名詞通り、甘みが強くて水分たっぷり!!な逸品。口にするとラフランスより甘く、ラフランスより口当たりがさわやかで美味しい。20世紀梨のような食感の小さいラフランス。
見つけた時は「なにこれ??」と思ったが、日本への長旅にも耐えるほど皮もゴワゴワして丈夫。
一説では、西遊記で猪八戒が盗んだ人参果は、コルラ梨だー!とも言われている。
余談だが、中国では孫悟空よりも猪八戒のが人気があるらしい。なんとなくドジな可愛げがある感じがいいのかなあ。。。私は沙悟浄派なのでなんとも言えないが。さらに余談だが、こんなに面白いのに中央アジアから一気に西遊記が語られなくなるのは、猪八戒がイスラム教徒の禁忌であるブタだからだそうだ。そこ気にするかー!?
次に西遊記をリメイクするなら、イスラム教徒に馴染みのある動物に!牛は魔王だから、羊とか。羊八戒、、、うーん、そもそも八戒を言い渡されるような悪行をしなさそうだ。(羊はいつも平和で幸せな顔をしている(ように見える))。
なお、西遊記と梨に関連して調べてみたら中国のことわざに「猪八戒吃人参果」というのがあるらしい。意味は、猪八戒が人参果(子供の形をした、架空の不老長寿の果実)を食べる(猪八戒は人参果の味が分からないので、物の価値がわからない)。日本で言うところの「豚に真珠」。個人的には、当初はシルクロードから諺が伝わり、その後人参果がようわからんので関西(三重?)ご当地アイテムに置き換わったのではと推察してみる。
そして話を人参果に戻すと(本来は梨に戻すべきなのだが)、なんと中国で人参果な梨が実際に売ってるらしい!!以下リンクの2013年の中国のニュースによると、スーパーで人参果が出回り、中国の人も度肝を抜かれたようだ。確かに子ども!これは、こわい笑
「瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず」と、古くから引き合いに出されるぐらい中国でポピュラーかつ大事にされているハミウリとコルラ梨。
機会があれば是非ご賞味いただきたい。
部屋で食べてみたコルラ梨。さわやかで甘くて美味。
むしろこわい。
こんなにたくさん。