【ウイグル2016.5】ジヤの古代シルク製法
新疆ウイグル自治区での戦利品を少しずつお披露目。
最初はお気に入りのものから。
ウズベクでおなじみのアイテムだが、ウイグルでも似たような感じの伝統工芸がある。さすが絹の道。新疆南部の玉の街和田(ホータン)市からほどないジヤという街ではアトラスと呼ばれる絹織物が有名。
そもそも、中国は世界で最も早くシルクを生産した国で、そのシルクの起源は5000年前までにさかのぼる。紀元前5世紀には中国西域に伝わり、そして西安、甘斎、新疆ウイグル自治区を通り中央アジア、西アジアを経て、地中海付近の国々に伝播。
中でもホータンは、新疆で最も早く養蚕をはじめた新疆のシルク生産の要衝であり、「シルクロードの絹都」とも呼ばれる。
「アトラス」は色彩のシルクという意味で、模様は彩雲のように漂い白黒、赤緑、黄ピンクなど色の対比が鮮やかで独特の模様。アトラス絹織物の職人は伝統的な道具を使い手作業で織る。 ウイグル人は、アトラスシルクで仕立てた服を普段から好んで着ている。 ここら辺はウズベクの女子の文化とも近い。
ジヤは養蚕用桑の産地で、糸紡ぎからすべて手作業で作られた本物の古代シルクの製法でのアトラス作りが工房で見学できる(もちろん購入もできる)。主な工程としては、繭から採った天然の絹糸を数十本ずつ束ね、主要な箇所を結束して、部分染色する。そのあと、染色によるモチーフを生かすよう、織り機で1枚の絹織物に仕上げていく。この「結束」と「染色」をいかに上手く組み合わせるかで出来栄えが異なる。ちなみに、街のバザールで見かけるものは、機械仕上げのものがほとんど。手作業だと織りに少しムラがあるが、それもまた風合い。
で、そんな私も模様に惚れて、絹糸刺繍の帽子と共にお買い上げ。
写真も情報メモも大量なので、書くことがどんどん出てくる笑
シルクロードの旅人の冒険は続きます。