もう一度、人生に好奇心と情熱を。〜宇陀松山探訪〜
面白い人を紹介された。
友人が出店していたイベントブースで、隣にトルコのブースを構えていた女性がいた。話してみたところその方が「奈良」の方なので、ということで「そしたら紹介したい宇陀のトルコ好きの子がいます!!!!」とその人から紹介を受けたのがきっかけだった。
そこからフェイスブックで意気投合したもののなかなか予定が合わず、また私も東京行ったり瀬戸内しまなみ海道に行ったり徳島県に行ったり、彼女も馬路村に行っていたりして、長らくお会いできないままでいたのが、先日ようやくお会いすることができた。
認知症の祖母が始めてのデイサービスデビューで、何かあった時に駆けつけられるように念のために周辺にいてほしいと母から言われていたので、「宇陀に来ませんか?拙い運転ですがご案内しますよ〜!」とお伝えしたところ、「行く行く!!」と快諾をもらったので近鉄線の榛原駅で落ち合い、ピックアップさせてもらった。
一番最初に宇陀を見るなら、やっぱり大宇陀の松山の町家がいいんじゃないかと思い、よたよた車を走らせる。彼女は野田さんというのだが、快活で明るくてとっても素敵な方で色々話しかけてくださるのが嬉しいのだが、大事な生命を預かっているという責任感の元に車の運転に半分以上気を取られていて、話の中身は正直ほとんど聞くことができなかったw
というわけで、大宇陀の美味しいレストランのアキノキッチンへ。
店内もオシャレだったのだが、空腹のあまり写真を撮り忘れる。前菜の3種、冬瓜のスープ、ハンバーグ、全部が全部とっても素材の味がしっかりしていて美味しかった。ランチのお値段は1500円程度。コーヒーか紅茶も食後について来ます。
そこで、観光も何処へやら2時間ほどその場でアレヤコレヤとじっくり話し込んでしまった(迷惑)。
そして野田さんから、素敵なトルコのブレスレットとチャームをいただいて、さらに馬路村のお土産までいただいた。
皆さんは、馬路村をご存知ですか?
高知県にある人口が1000人に満たない小さな村なのですが「ゆず」の生産とユニークな商品の販売ででとても有名になっている場所です。
デザイナーさんによる独特のタッチの可愛いイラストのカタログペーパー。基本的にどの商品やカタログもこのテイストのデザインで昔ながらの可愛さにほっこりする。
ペーパーが送られて来た封筒。封筒のデザインも版画みたいで思わず微笑んでしまう。
野田さんからいただいたお土産。ゆずキャンドルは天然成分のゆずのいい香りがビニール越しに伝わって来て、「ツキを呼ぶ入浴剤」は勿体無くて使えないのだが、使えば確かに運が良くなりそうな気がする。旅の行き帰りで荷物になるのに、こうやってお土産のお心遣いをいただいて本当に嬉しいのと恐縮なのとで複雑な気分になる。でも、「本当に素敵な村と村の商品だと思っているのでお土産に買って来た」と言われた時は聞いてるこちらもなんだかほっこり嬉しくなってしまって、そんな素敵な心配りをしてくださる野田さんが素敵な人だなあと思ったのだ。
お土産その2。酢飯用。
「これを使ってきゅうりの浅漬けにしたら、それはそれは美味しいねんで!」と野田さんから言われたので、実際に持ち帰った後に試して見たらとっても美味しい!!!!そして、これはいろんな使い方ができる優れもので、ポテトサラダに隠し味として入れたり、いなり寿司に入れてもめちゃくちゃ美味しいことがわかった。
野田さん、ありがとう❤️
野田さんも元々はバックパッカーで、予定を決めずに行き当たりばったりの旅に行くことが多かったそうだ。そこで出会った人と仲良くなったり、一緒に食卓を囲んだり、お膳立てされていない旅だからこその醍醐味を感じるんだという。トルコにもお連れしたいなあ。嬉しかったのが、私とお話されたことで、「しばらく子育てやお仕事の忙しさで行けなかった旅にもまた行きたいと思った。」と言ってくださったこと。最近、昔旅に行っていた人ほどこう言ってくださる方が本当に多くて、昔の情熱に少しでも火をつけることができたら嬉しいなあと思う。
その後、町家通りをうろうろしながらたまたま石景庵にたどり着く。観光案内所兼美術展兼カフェとなっていてしつらえがとても綺麗な状態で保存されていた。そこでまた長い時間延々と話していたら、スタッフさんからお茶でも飲んだらどうかとお誘いを受ける。そこで私たちは果物や野菜を酵素で漬けたジュースをいただいた。そのスタッフさんが大向さんとおっしゃる方で、室生にある古民家jinyaがこの大宇陀の石景庵の運営をしていることを教えてくれた。また、その縁で菟田野の和太鼓集団「響」とも親交が深く共演することもあったそうだった。ジャズの演奏会も頻繁に行われているらしい。
おかげさまで、「今度来る時はジャズ見にいこうね!」と野田さんに声をかけてもらうことができたし、大向さんからは古民家JINYAでのイベント(中国語講座やジャズなどもある)についても紹介してもらえた。
最後に、以前奥大和移住定住交流センターengawaでご紹介いただいたライター兼エディターの赤司さんにご紹介いただいた(もはや日本語が変w)、cafe equbo(カフェエクボ)で、私の大好きなお米のパンをお土産にプレゼントさせてもらって、1回目の大宇陀散策及び野田さんとの女子旅が終了。榛原駅まで車でお送りした後に、ダッシュで自宅に帰って祖母のデイサービスの送迎のスタンバイをした。祖母も機嫌よく帰ってきてくれたのでよかった。
私にできることが何なのか、わかるようでわからない生活を続けているけれど、同じ場所で人とも出会わずにじっと腰を落ち着けているのが苦手な私としては、今の生活がある意味会社員時代よりも修行に思えることが多い。
その一方で、恵まれていないわけでもないと思うのだ。どうしても外出したいときに予定を合わせて介護を代わってくれたり、祖父母が変なことしてその後片付けで落ち込んでいるときに励ましてくれる素敵なおばちゃんが近所にいたり、なんだか我慢ストレスのギリギリラインのところで支えてくれる人がいるから、やって行けているような気がする。
なんか自分で自分の思考の枠や都市のやり方にまだまだとらわれているような気がして(石頭)、その頭をスイカ割りして悶々とするストレスから早く解放されたいのだけれど、半年経っても明確なブレイクスルーがまだ掴めない感じ。
旅が好き。
でも、家庭事情や政治情勢、仕事の忙しさなどで今は自由に行けない。
だけど旅が好きだし、いつかまた行けるように旅の感受性をキープしていたい。
きっと私のように思っている人も多いんじゃないかと思う。
今私にできることとして、
そういう人と一緒に現地の文化や食、旅談義ができるようなエア旅が作って行きたいな。
もう一度。いや、何度でも人生に好奇心と情熱を。
そして、今日も一日良い旅を。