2018-05-27

量の変化は質の変化を引き起こす。〜旅の消費と秩序からの逃走〜

従来の高級リゾート地における、中世時代からの公共交通インフラの改善による大衆のリゾート化と、それに伴うセレブ層の新たな土地を求めての逃走。

逃走先としての防庶民シールドの確保には、超高価格による序列化を取るか、超高額な旅費のいる新たな遠隔地(地底や宇宙やVR)を開拓し続けるしか無い。下から上へのこの追っかけシステムは資本主義に支えられているが故に、土地がなくなるか、資本主義がなくなるまで永遠に終わることがない。

そうすると、庶民の間でも休みはリゾートやバカンスにいくことがモデルパターンとなり、ある意味で旅行消費が休みの間の義務のようになってくる。混んでる時に混んでいるところへ高額出して行っては、疲れて帰ってくる。

しかし、一旦そのシステムから外れてしまえば、楽になれる。

リゾート地に興味がない私が思うのも何だが、時代はもはや単なるリゾートや旅行を求めているわけではない。

人々は、世界を知り尽くすことで未開の探求地を喪い、世界が一つにつながってしまったロス感を、さらなる場所を二次元や四次元に求めて費用と時間を費やしているだけなのだ。

真新しく刺激的な世界ではないが、誰とも比べられず、誰にも追いかけられず、誰にも気兼ねせずに、自由で豊かでほっこり落ちつけるようなプライベート旅が隠れ家的に楽しめる。そんな時代が来ると、旅行統計とトマス・クックの歴史を踏まえて感じるのだ。

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