2018-08-15

【2018.10】ロシア・タタールスタンに魅せられて

お金はないけどタタールスタンに行きたい!!!

この二年間はイラン通だったくせに、最近は「トルコで買い出ししたい!!!」と思い続け(トルコショックのうちにリラに両替しておくべきかな)、その一方でこの半年ほど、「タタールスタンに行きたいよっ!!!」と憧れてきた。それを加速させてくれたのは、この本である。

【BOOK】「イブラヒム、日本への旅」〜伊藤博文とイスラームが出会う時の日本〜

ああー、イブちゃんに会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい。
いや、今はもうこの世にいないんですけどね。世界のイスラームに対する文化理解を広げてくれた師匠(どっとーれ)がコーランの訳本として絶賛されたイスラーム学者の井筒俊彦もイブちゃんにお会いされているとか。

タタールスタンとは

タタールスタン共和国 – Wikipedia

ここにある。

イスラームとロシア正教などいくつもの宗教が共存する国として描写されることが多い、タタールスタン。タタール人の心の故郷であり、日本とも古くからイスラーム文化伝播や東京モスク建設、日本へのタタール人移民などの交流があった。首都のカザンはロシア第三の都市と呼ばれるIT、教育と工業の先進地で、ロシアW杯のキャンプ地になるなど、ロシアとのつながりも深い。また治安においても、ロシアトップレベルに安全とのことだ。知れば知るほど面白い。

なんでみんな行かないんだろ〜。いつかロシアの自治共和国たちを巡るマイナーツアーがしたいな。

タタールスタンのみどころ

さて、「地球の歩き方ロシア」にはほぼ1ページも載っていなかったロシアの自治共和国たち。ロシア観光自体がバウチャー制で、滞在所や行程をある程度事前に申告しなければならないという、個人旅行客にあまり便利ではない国である。そんな中、女子個人旅をするということで「どうやって観光や交通を調べたらいいんだ!!」って最初はドキドキしました。が、よくよく考えたら「日本語で情報収集しているからあかんのや」という当たり前のことに気づいた。そういえば、前回のイラン旅もそうだった(イランは、厚みは薄かったものの地球の歩き方の情報がそこそこあった)。情報のパイを考えないと。それに今時はみんなTripAdvisorで調べたりしているやんか。

というわけで、英語とロシア語で2日ほど本気で情報収拾をするとそこそこいい感じにわかってきた。私はロシア語ができないのだが、その辺については情報収拾についてまた別に記事で書きたいと思う。こんなに具体的な情報がないなら、私がいっそガイドブック作ったらいいやんかとまで思えてテンションがあがってきた。(ちなみに前回のイランの渡航ブログの反響がそこそこ大きいので、いつか気分が乗った時に電子本にまとめたいなーと思っている。)

私が特に心惹かれたのは二つ。

一つはここ、カザンのクレムリンの中にあるクル・シャーリフモスクと、その側のタタールスタン博物館。クル・シャーリフモスクはカザンのランドマークとしても有名。

Kul Sharif Mosque 口コミ・写真・地図・情報 – トリップアドバイザー

そして、博物館。

2018年 Natural History of Tatarstan Museumへ行く前に!見どころをチェック – トリップアドバイザー

世界遺産「カザン・クレムリンの歴史的・建築的複合体」を構成するカザンのクレムリン(城塞)は、もともとヴォルガ・ブルガール人というイスラム教徒たちによって建てられ、カザン・ハン国を経てロシア帝国(イヴァン雷帝)に占領された。雷帝に滅ぼされて廃墟となったカザンの宮廷跡には、ロシアのクレムリンが築かれ、その後はヴォルガ川流域の主要都市として発展した。1990年代になってソ連が崩壊すると、カザンはタタールスタンとして独立こそしていないものの、他の中央アジアのトルコ系の国々同様に、独自文化のアイデンティティを取り戻し、クレムリンの敷地内にクル=シャーリフ・モスクが再建されたそうだ。

二つ目は、Temple of all region(全宗教寺院)。
タタールスタンのサグラダ・ファミリアとも(私が勝手に)呼ばれる、建設中の「全宗教寺院」。なんだこれ。すごすぎる。カザンの芸術家・人道主義者イリダル・ハノフ氏が、宗教紛争が終わり、世界の民が同じ神様に落ち着くことを望みながら独自に建て始めたもので、ここで個別に礼拝や儀式は行われていないそうだ。世界にある16の宗教建築を目指したものの、ハノフ氏は志半ばで2013年に他界して12に。イスラムの三日月や、ユダヤのダビデの星、中国のドームや、キリストの十字架など、屋根を見ているだけでも面白い。その後は民間の寄付を募りながら、建築が続けられているものの、建築スピードは速くないらしい。完成していないので中には入れないとのことだが、コンセプトが良すぎる。

2018年 Temple of All Religionsへ行く前に!見どころをチェック – トリップアドバイザー

あと、タタール人居住区や、チャクチャク博物館やソビエト博物館とかも行って見たいなー。とかなんとか言っていたら、こちらの本をアマゾンで発見し、知人からも教えていただいた。

この本についてと、観光の手配と、東京のイベント巡業を経て私がタタールに行く決意を後押ししてくれた出会いについてはまた改めて書きたいと思う。

TOPの画像は16世紀のカザン。Wikipediaより。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で
関連記事
error: Content is protected !!