2018-11-12

住みよいおうちプロジェクト<ピザ・ナン兼用釜をつくる>その6 土台固め+火床の設置とモルタル地獄

だいぶ時間が空いた。

私がロシアトルコ旅に出ている間に、気がついたら10月も終わりとなっていた。となりのとなりのおじちゃんは、秋祭りの準備でバタバタしていたのと、玉ねぎの植え付けでしばらくお休み。作業が復活したのは11月に入ってからだった。

12月にお披露目パーティーをするので、何が何でも3週目までには完成をしなければならない。

うーーーん。

ほんまに大丈夫かいな。

と思いつつ、一旦自分の手を離れたらなんとなく気楽な気分になってしばらくは蔵コレの片付けに専念していたら、なんと。

またすごいことになった。

土台を組むのに、地面が平らな必要があるのだが、あいにく設置場所は斜面。おじちゃんは水平器などを使い、地面を馴らして土台を組んだ。もともとは家の周りにあったブロックを流用するつもりだったのだが、かなり長い間放ってあってボロボロだったので新しいコンクリブロックを買い直した。(土台は薪入れなので耐火である必要がない)

1日作業を済ませて翌日、土台ができていた。また1日かけて、耐火レンガを積み上げる。本来は横で考えていたのだが、高さが足りないらしく、縦型で置くことになった。また、レンガの端を削って火床を設置する予定だったのも、レンガの幅がタフステン石よりも狭いので強度を維持するためにそのまま上に乗せる形でサイズをとることにした。

あれ、、、、??
なんか、大きくないか?

「いやあ、すまんすまん、ちょっとでかくなったわ〜〜」

とおじちゃん。
真ん中の支えはおじちゃんオリジナルで、強度をあげるためのものらしい。

が、横幅がプチ焼却炉サイズ!!

そして、ここに枠型に入れて固めた耐火モルタルを剥がして、土台として乗せる。
のだが・・・、

重っ!!!

ふぬうーーーーっ!!と持ち上げようとしても、びくともしない。

「お母さん呼んできて。おばちゃんも入れて、これは四人で一人2kgずつ担当して支えな乗らんで」

とおっちゃん。

早く言って!!笑。

剥がした耐火モルタルの火床。厚みは6cmある。専用の板枠に流し込み、表面は左官のようにならすので表面はつやつやしていて美しい。

鉄棒二本を置き、位置が決められるようにしておいて、いざ持ち上げる。よいしょっ!!!!

こんな距離なのだが、非常に重い。

よいしょおおおおおおおお!


乗った。

位置を固定するが・・・何かおかしい。
A型の極みのおじちゃんが作った板なのに、どこを合わせてもなぜか端がずれる。

さんざんやったが、表側が綺麗にはまったので、後ろ側がずれていても良いことにした。後から気づいたのだが、枠型に入れ込んだコンクリの表面に多少の傾斜ができてしまっていたのだ。木枠側は平らなので、そちらを下におけばよかったのだが、ツルツルして綺麗だったので上むきに置いてしまったのだった。まあいっか笑。

「さて、ここからが本番。天井問題はどうするよ?」

とおじちゃん。

「大谷石の代わりに、こないだ蔵からはがれていた化粧板を使ったらって言ってたんやけど。もう1枚ぐらいどこかから剥がされへんかなと思っている。」

と私が言ったら、

「そんなん、本気にしてたんか!? あんなもん、蔵についてなあかんやないかー!こんどおっちゃんつけたるわ。

と今になってまさかの梯子外し!!!
いやいやいや、私は真剣だったんですけど。

「となると、石は高くてダメだったので、鉄板か、耐火モルタルか、、、うーーーん。」

と、母。いやいや、元はと言えばあなたが言い出したことでしょうが!!
誰かもうちょっと化粧板に優しくしてよ笑。

耐火モルタルでもできなくはないのだが問題がある。

・今回の高さでもめちゃくちゃ重かったので、持ち上げて設置するのが困難。
・煙突をつける必要があるので、強度が心配。

かといって、鉄板といっても・・・

・そのサイズの鉄板がまずない(NHK朝ドラ「まんぷく」で、萬平さんから借りてこないといけない)
・熱くなりすぎて多少危ない。
・煙突の取り付けなどの溶接にお金がかかる。

あーーー、また振り出しに戻った。

どないしよう、天井。

そして、ピナ窯がプチ焼却炉サイズになったために、レンガもモルタルも足りないことに。
最初5万ぐらいといっていた予算が材料費でどんどんふくらんでいく。。。

おかしいな、タフステン使っていないから安くなっていないとおかしいのに笑。
そして、窯つくりの段取りややり方などもこちらが同じぐらい理解していないと、ひょんなところで暴走し歯止めが聞かなくなる。

何かをするときに人にお願いする塩梅も、進捗も、東京の頃よりもよくよく考えて慎重にやらなければいけないなあ、と、とても勉強になっています。身近な人に何かをやってもらうってとてもありがたいけど、本当に難しいし、場合によってはヒートアップして要望外のことになったり、発注するより高くつくこともあると最初から覚悟しておく必要がある。ほんまにまだまだやなー、私。東京にいた頃は自分の人生しか考えていなかったからな。

そして、お金がない笑。

あははははは!

中長期の仕事作りのことを考えてはいるものの、今この瞬間の自分の面倒がみれていない。家族や介護環境のしがらみに捉われすぎて無意識に自分のことを通す気力が削がれている気がする。お金も、都市部で消費生活に慣れてきたせいか、無駄遣いしていないのにリノベやフィールドワークで貯金が面白いほどどんどん減っていく(この慢性的な苦悩については別の記事で書きます。)

とか考えながら、裏山から平らな石を拾ってきて、重さにゼイゼイ喘ぎながら氷室前に石畳を作りました。ちょっと高級感が出たかな笑。(そのうち、ちゃんと小さい石も置いて、コンクリでモザイク的な石畳にする予定)

そばには、これまた希少種で高かったペルシアブラックという黒いざくろの木を植えました。ざくろカレーを作るときに、近くで取れたら便利だなあと。窯に近すぎると熱いので、少し距離を離して。

ざくろの手前には、去年植えて球根を回収したまま忘れていて芽がにょきにょきでてきたサフランを植える予定です。

こうしてお金につながらない介護&自活力&歴史旅&リノベのスキルばかり上がっていくわたし笑。
さらに「蔵コレ」や「図書室」プロジェクトを進めるべく物置も断捨離しています。

そもそも色々工夫して小手先のリノベをしたところで家は古すぎて朽ちかけているし、まともな修繕費用なんて宝クジが当たるか仕事が大当たりしないと払えない金額なのに、私は身を粉にして、慣れない不安定なニート生活を送りながら、一体何を頑張ってるんだろう?

と、果てしない虚無感に襲われることがたびたびあります。家の何もかもを投げ出して、誰からも何のしがらみもなく身一つで自由に生きたい。そうできたらどんなに幸せか。

でも、その一方でこの歴史ある古民家をなんとかしたいとも思ってる。どうせやるなら私が住んで最高に快適な場所にしたい。この家自体がパワースポットか観光地と思われるほど面白く、行き交う人が刺激を受けたり生きる元気が出るような、シルクロードのオアシス的な住まいにしたいのだ。(すでにパワースポットにはなっているらしいが)

・・・もっと私に、力とお金と才覚が身について欲しい。

要領良く生きられなくて頭ばっかり痛いけど、ここで何かを始めたいんだもの。

さて、ソムリエの称号も取りたいから奈良検定一級の勉強しないとー(そこかいっ!!)。

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