2021-02-01

【BOOK】「どこでも誰とでも働ける」人

コロナな自宅のいろいろなことを踏まえて、今後をどのように生きて働いていけばいいのかいろいろ改めて考えるようになった。

もともと、会社員はやろうと思えば出来るけど、根本的には向いてなさそうなのはわかっている(バックオフィス系の仕事はもっと向いてない)。前々職の会社でデジタルマーケティングやWEB改善の主担当だった頃に、外部のプロフェッショナル研修を受けさせてもらって知り合った某著名IT企業のお姉さまがいるが、その方も研修後に会社を辞め、アルゼンチンタンゴを愛して30代半ばに身一つでアルゼンチンに移住し、現地の人と結婚して、いまやダンサー夫婦となって活躍している。コロナで仕事の機会が減ってからも、いろいろな創意工夫で日々クリエイティブに仕事を模索して過ごしている。(その勇気とバイタリティが素晴らしいと思う!)

そんな敬愛すべき偏愛先輩に久しぶりにZOOMで話す時間をつくってもらったときに言われてハッとしたのが、「日系企業だと、あなたはきっと何でもストレートに言って煙たがられそうだし、ペーパーワークとか苦手そうだから、海外型のような柔軟な働き方ができて度量がある社長のいるスタートアップとかで裁量権をもらってプロジェクトたくさんやったらいいんじゃない? アイデア出して、揉んで、チームで実行して、試行して検証して、フレーム化して人にバトンを渡す。で、自分はまた新しい別の開拓をする。そんな感じで、プロジェクトのデザイナー的な感じがするから、運用やバックオフィスは別の守備や経営が上手な人にやってもらって、ひたすら開拓と横の協力関係の構築に徹する感じで。」

なるほどなあ。いや、でもそんなことが本当にできたら私でも結構マルチに働けるかもしれない。
そもそもスーパーフラットなヨコで動くプロジェクトベースのワークスタイルが好きだから(そんな組織、「古今東西〜」以外で経験したことないけど)、上下関係のある比較的大きな組織での管理職は多分耐えられない(そんなに前後左右にバランスよく要領よく丸く収まるように振る舞える器用な性格ではない)。

でもだからといって会社が嫌いなわけじゃない。実際長い間、職は違えど会社員をやっているし。未経験のことを学ぶのが好きだから、視野を広げるために自ら急に苦手な仕事にチャレンジしようと思い立ったり、やったことない分野や業態の仕事を試しにやってみたらどう変わるんだろうと思ったりするのだ。

最近、母校の図書館に週1くらいのペースで通うようになり、歴史やフィールドワーク系の本を借りる傍で、キャリアや仕事、会社のあり方に関する本を毎回1冊借りて読んでいる。

直近であれば、これらの本を読んだ。

どれも面白いし、人間がやらなくていい仕事や、仕事のための仕事を排除して、従業員の好奇心をとても大切にしている。
しかし、組織運営に関しては面白いけれども、どうも個人としての生き方や仕事に刺さるレベルまでは落ちてこない。自身をどういう風に扱っていったらいいのかがわからない。そういうときに出会った本がこれである。

これはいろんな意味合いで、いまの私にぐっと刺さった一冊である。
いくつかトピックスをあげて、話したいと思う。

グーグリーな人間になる

Google流の価値観ということだが、私の目指したい価値観ともすごく合ってる。それは、「自分本意ではなく未来志向で、自分だけで囲い込まずに他人にもギブできて、周りの人たちをゆるく引っ張りながらも、その人たちの個性を大切にする。」というものだ。これは本当にそのものずばりな価値観で、そう出来たら良いなあといつも思っている(思いっきり自分本位な未来志向だけど)。その場合、やりたいという熱量と、相手にシェアやギブしたいという気持ちが大事だとのことだ。そして、自分が主体的なリーダーというよりは、たまたま「やりたい!」といったために核になっただけで、周りのすごいひとたちの自主性に支えられて、逆に良いように管理されてるみたいな関係性笑。最近のイベントとかプロジェクトは完全こっちのほうの色が濃くなってきている気がします笑。

常に自分を様々な市場にさらして価値を棚卸する

異動・転職においては、本来「業界」「職種」を交互にスライドしながら転職し、自分の知識とスキルを広げていくことが重要だそうだ。私は全く関係ない新規の分野や職種で毎回就職してしまうので、待遇やお給料は以前の経験職より遥かに下がるし、その恩恵を受けることは無いに等しい。ただ、多様な業種、多様な職種、多様な業態を経験することで、多様な生活レベルを知ることができるのもまたとても勉強になる。会社も官民教と毎回全然違う形態である。いろいろ知れるのは良いことであるし、いろいろなカルチャーショックを受けながらも生き抜く力、気づく力に繋がっているとも思う。そういったことは自分が好きなことだけをやっていたら決して経験できないことだ。本文には「大きな会社とベンチャーを交互で転職すると良い」という記載があった。それは、なんとなくそういうことなんじゃないかと思う。会社に就職するとしても、「組織に入る」というよりは「プロジェクト」に就職するという考え方で、会社にこだわらずプロボノやパラレルワーク、個人事業など自立性の高い場所にも身を置くことで、世の中の動きを踏まえた新しい市場価値を身につけていくということだ。そのために、職に就いたからと言ってやめることなく、転職活動は常に続けていることが望ましい、と本に書かれている。市場に身を晒し続けることで、指標として自分の客観的価値の変動を知り続けることができるからだ。これは至極もっともなことである。

新規の場所では期待値のコントロールをする

そういったことで、新しい場所に常に身を置くにあたって気をつけたいこととして書かれていることが「期待値のコントロール」だ。わたしはこれにとても共感する一方で、いまだにとても下手である。なので結果的に苦労することが多い笑。転職始めたての頃は「仕事をこなしすぎない」「上部の仕事の矛盾の指摘をしない」「畑違いのことをやって成功しない」「全実力をすぐに出さない」、さぼっているくらいが望ましく、しゃかりきになって働かないことだ。転職して最初の期待値が低ければ、少しのことで職場で評価され、仕事や役職をまかせられていくが、最初に期待値がある程度上がってしまった状態だとその上を超えるのは非常にしんどい。出る杭ではなく隠れるぐらいの杭になっておくことがよい。何度も転職するなら、確かにそうだと思う。

個人をブランド化すること

キャラが立っていることは、日本の組織において生きにくいことが非常に多いが、じつはそれぐらいのほうがちょうどいいとのこと。自身をブランド化していくことで、会社や他人に「投資に値する人間」だと思わせるのだそうだ。わたしはどこでもキャラが立ちすぎてしまって、それでいろいろ頭を打ってきた人間なので(でもキャラは曲げられない)、最近は会社でできる限り大人しく目立たないように怒力している笑。でもよくよく考えたら、その強烈なキャラのおかげで会社員をやりながら週末舞台演劇を続けさせてもらったり、海外フィールドワークの休暇を取らせてもらったりしていたので、キャラを上手く活かすことは仕事に限らず良いことだと今では思う。キャラを出すことにメリットがなければ、できるだけ隠しておけば良い(どうせ完璧には隠し切れないんだし)。

何かが始まる場所に常に身を置くこと

自身の強みを作ったり、自分を成長させたりするときに簡単なことは「何かが始まる場所にいること」。例えば、AIとかVRが盛んになる前は、それらは新規ビジネスやプロがいない状態であった。しかし、当時から研究をしている人たちは知識も経験も強いので、後から参入した人たちに負けないし、得られるものが多い。その意味では、いま世の中の真ん中にいる会社よりも、「これから始まっていく周辺の会社」にいたほうが経験値として得られるものは大きいと思うとのことだ。これは間違いないと思う。

未来予測の資料の読み方のコツ

最新版の資料を読むときに、併せて一年前と三年前の資料も同時にチェックすること。そうすることで、何が当たって何がボトルネックとなっていたのかなどの動きを立体的に理解することができる。また、異国で話題になっているものが日本に入るまでどれぐらいのタイムラグがあるのかもわかるようになってくる(例えば未来予測でアメリカは2年後に実現しているけれど、日本に入ってくるは5〜6年かかるといいったようなもの)。そうすると、世の中の問題がみえるようになってくる。

そうしたことを自分ごとに踏まえて、本として大事な部分の結論はこんなかんじだ。

①ライフワークとライスワークのバランスを毎年見直していくこと。
⇨自身の生きる軸をどこに置くのかを毎回意識して明確化すること

②自分の「好き」を市場に晒してシビアに価値を見極めること
⇨ポストAIやテクノロジーの時代に、あらかじめ計画を立てて効率化することができる仕事のための仕事は「人間の仕事ではなくなる」。だからこそ「自分の好き」を貫いて追求すれば、それは「自分だけの個性」となりこれからの時代に真にやるべき仕事になっていく。そのうえで「自分の「好き」の市場価値が世界的に問われる時代」を迎えようとしている。(積極的に市場に晒すことでブラッシュアップされる)

③世界中のどこでも誰とでも働ける力を身につける
⇨語学力を磨くには学校ではなく、「市場」で学ぶのが一番。更に上を目指すなら、自分がその「市場」をつくりだすこと。
(市場では損をしたくないから、みんな実践で一生懸命話すし聞くので、一番上達しやすい)

④何が世の中の問題となっているか、解決すべき課題は何かを発見する
⇨市場を読む力を身につける。そして、「市場を読む力」と「自分の好き」を柔軟にかけあわせていけることがのぞましい。

「好きを市場に晒して磨いていく」、というのはMIIP(国際偏愛大学)にまさに当てはまることなので、これから少しずつ頑張って
いきたいと思います。

しかし、やはり長いな。このブログ笑。

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